AGA(男性型脱毛症)の対策として育毛剤を選ぶ際、その種類や配合成分の多さに戸惑うことがあります。しかし、ご自身のAGAのタイプや頭皮の状態に合わせた成分を選ぶことで、より効果的なケアが期待できます。育毛剤に配合されている成分は多岐にわたりますが、大きく分けると「血行促進成分」「頭皮環境改善成分」「毛根活性化・栄養補給成分」の3つのカテゴリーに分類できます。まず、血行不良が気になる方におすすめなのが「血行促進成分」です。AGAによって頭皮の血行が悪くなると、毛根に十分な栄養や酸素が行き渡らず、毛髪の成長が阻害されます。センブリエキス、トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE誘導体)、ミノキシジル誘導体などが代表的な血行促進成分です。これらの成分は頭皮の血管を拡張させ、血液の流れを良くすることで、毛根への栄養供給をサポートします。頭皮全体をマッサージしながら塗布することで、より効果を高めることができるでしょう。次に、フケやかゆみ、皮脂の過剰分泌など、頭皮環境の悪化が気になる方には「頭皮環境改善成分」が配合された育毛剤が適しています。健やかな頭皮は健康な毛髪が育つための土壌です。グリチルリチン酸ジカリウムやサリチル酸、ヒノキチオールなどは、頭皮の炎症を抑えたり、殺菌作用や抗菌作用を発揮したりすることで、フケやかゆみを抑え、清潔な頭皮環境を保ちます。また、乾燥しやすい頭皮には、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの保湿成分が配合された育毛剤を選ぶと良いでしょう。これらの成分は頭皮に潤いを与え、乾燥によるトラブルを防ぎます。最後に、毛髪の成長自体をサポートしたい方には「毛根活性化・栄養補給成分」がおすすめです。毛母細胞の働きを活性化させたり、毛髪の生成に必要な栄養素を補給したりすることで、太く健康な毛髪の成長を促します。アミノ酸(リジン、アルギニンなど)、ビタミン類(ビオチン、パントテン酸など)、植物エキス(ニンジンエキス、オタネニンジンエキスなど)などが代表的です。これらの成分は、毛乳頭細胞や毛母細胞に直接働きかけ、細胞分裂を促したり、毛髪の主要成分であるケラチンの生成をサポートしたりします。
AGAと育毛剤!タイプ別に見るおすすめ成分