AGA治療において、患者様から最も多く寄せられる不安の一つが「初期脱毛が二回起きることはあるのか」という質問です。これに対する医学的な見解は、ズバリ「十分にあり得るし、それは治療が成功しているサインである」ということです。インタビューを通じて詳しく解説すると、AGAの状態にある頭皮は、多くの毛髪が「休止期」に留まっています。治療によってこれらが一斉に「成長期」へと押し上げられるのが一回目の初期脱毛ですが、ここで生えてきた髪はまだ「仮の姿」であることが多いのです。休止期から無理やり起こされた毛母細胞は、まず一度、未熟な髪を伸ばします。その後、より強力な成長期に入るために、再び生え変わりのフェーズを迎えることがあります。これが二回目の初期脱毛の正体です。つまり、一回目よりもさらに深いレベルでヘアサイクルが整えられている証拠なのです。私は患者様に「二回目の波が来たら、おめでとうと言いたい」と伝えています。それは、あなたの毛根が本来のポテンシャルを取り戻そうとフル稼働している証拠だからです。ただし、注意が必要なのは、その抜け毛が本当に初期脱毛なのか、あるいは他の要因、例えば過度なストレスや栄養不足、あるいは頭皮湿疹などによるものなのかを見極めることです。もし抜け毛とともに痒みや赤みがある場合は、初期脱毛ではなく皮膚トラブルの可能性があります。しかし、頭皮の状態が綺麗で、ただ毛だけが抜けていくのであれば、それは迷わず治療を継続すべきタイミングです。薬の副作用を心配して中断してしまうと、せっかく整いかけたヘアサイクルが再び休止期へと戻ってしまい、それまでの努力が水の泡になってしまいます。専門医として断言できるのは、この二回目の波こそが、治療のゴールである「維持と増毛」のフェーズへの入り口であるということです。信頼できるクリニックとともに、この重要な時期を二人三脚で乗り越えていきましょう。
専門医が語る初期脱毛の再来は薬が効いている証拠かという疑問